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「クイズはスポーツ」TBS小林廣輝アナがクイズ大会初観戦で感じた2つの愛〜「第2回ニュース・博識甲子園」振り返り座談会・前編

2019/09/07 blog

2019年8月24日(土)に開催した「第2回ニュース・博識甲子園」(一般社団法人日本クイズ協会主催)の全国大会を、実況を務めたTBS・小林廣輝アナウンサー、解説の日高大介さん、問題作成の田中健一さん、大会を観戦し、プレゼンターも務めた「JQSグランプリシリーズ」初代王者の徳久倫康さん、日本クイズ協会代表理事・齊藤喜徳の4名に振り返ってもらいました。

 

高校生クイズプレイヤーの激戦を間近で見た4人が、クイズ大会運営者として、クイズプレイヤーとして、クイズ愛好者として、さまざまな角度で「クイズの甲子園」の面白みを感じたようです。(文責 日本クイズ協会理事・楠井朋子)

 

(写真左から、徳久さん、田中さん、齊藤、小林アナ、日高さん)

 

トップクイズプレイヤーも見応えのある試合

 

――「第2回ニュース・博識甲子園」全国大会をご覧になった感想を教えてください。

 

徳久さん:全国予選を抜けてきている学校だけあってレベルが高かったですね。特に準々決勝(1回戦)の早押しクイズはちょっとしたことで形勢が逆転する局面が多かったです。出場している人は大変だったと思いますが、非常に見応えがあり、楽しく観戦させていただきました。

 

日高さん:8チームのうちどこが勝ってもおかしくないというぐらい拮抗した試合でした。僕はチームメイトを応援したり、祈ったりしている姿にも心を打たれました。負けてしまっても責任を押し付けず、仲間を思いやる言葉に溢れていて、なんていい大会なんだと。

 

 

 

クイズ大会初観戦の小林アナ「クイズはスポーツ」

 

小林アナ:私はこの中で唯一クイズの専門家ではないのですが、仕事ながらに思ったのはここにいる皆さんや会場にいた応援の方々、そして出場した高校生のみなさんから、クイズへの愛を感じたことです。愛っていうのは何かというと一つは、同じクイズを志しているもの同士、勝負をする中で負けても健闘をたたえ合うということ。僕はずっとサッカーをやっていましたが、クイズにスポーツマンシップを感じました。体力も必要ですし、メンタルのコントロールも必要ですし、クイズと言ったら文化系のイメージがあったと思いますが、今日、クイズはスポーツだなと感じました。

 

日高さん:最近ですと「eスポーツ」という言葉もありますしね。

 

小林アナ:発掘されていなかった”金の卵”が出てきたなと。そういう印象を受けました。それが愛の一つ目で、二つ目は、本当にみんなクイズのことを好きなんだなと。「クイズって難しそう」とか「クイズって頭いい人がやっているんでしょう」と思う人もいらっしゃると思いますが、クイズは万人のものなんだなということはものすごく感じました。僕、クイズの問題集買います。(笑)

 

(全国大会で実況を担当した小林アナ)

 

「ニュース」「博識」で解く独自の問題で高校生を迎え撃った

 

――田中さんには昨年の第1回大会に引き続き、問題作成をしていただきました。いかがでしたか。

 

田中さん:問題作りのコンセプトは去年と全く変えていません。「ニュース」「博識」の両方が備わって初めて優勝できるというコンセプトで問題を作成しました。今、高校生向けのクイズ大会はたくさんありますが、他の大会では出題されない、この大会でしか聞いたことのないような問題を出したいという気持ちがあります。目新しいというか、いわゆる「ベタではない」問題をたくさん取り揃えて高校生を迎え撃ったんですが、見事にそれを打ち返してくれました。

 

日高さん:ベースは「ベタな問題」(通称:べた問)であっても、前フリ(※)であったり、調理の仕方を目新しくするという感じですか。

 

※編注:問題文の出だしや序盤のヒントのことを「前フリ」と呼び、クイズを極めると「前フリ」を聞くだけで答えがわかるようになることもある。

 


田中さん:最後までよく聞けばわかるような問題を作っています。最初の5文字くらいで早押しボタンを押されちゃうと、面白くないじゃないですか。クイズ大会では同じ問題が何度も出るから割とそういうことになりがちなんですが、僕はそういう問題は作らずに、落ち着いて聞いて考えて答えを導き出せるような問題を作りましたし、実際それにみんな答えてくれたと思います。聞いたことのない問題だとしても、その場で脳内の知識を”検索”して、見事に正解にたどり着いてくれました。

 

日高さん:その場で答えを「創作」するようなシーンも見られましたね。

 

田中さん:あの場で答えを作るというのは非常にすごいことだと思っています。特にボードクイズというのはとりあえず何かしら書けば当たる可能性がある。諦めずに何かを書けば当たるかもしれない、という微妙なラインで問題を作っているので、「勘で書いたら当たりました」って言われると非常に嬉しいです。

 

――「定型文じゃないクイズ」というのはクイズプレイヤーにとってどうなのですか?

 

徳久さん:面白いんですが、非常にやりにくいです。問題文の情報から「もしかしたら答えはこの辺に来るかな」というのを考えながら、自分の持っている知識を脳内で”検索”していくということになるので、面白いのですが、非常に疲れますね(笑)。

 

 

(中編に続く)

 

▼「第2回ニュース・博識甲子園」振り返り座談会
【前編】「クイズはスポーツ」TBS小林廣輝アナがクイズ大会初観戦で感じた2つの愛
【中編】「クイズの甲子園」チーム戦ならではの見所とは?
【後編】 クイズ作家・田中健一さんが教える、大会攻略法とは?(9月9日公開予定)

 

 

「第2回ニュース・博識甲子園」、Paraviで配信中

 

「第2回ニュース・博識甲子園」の全国大会の様子は動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で配信中。またParaviでは、昨年の「第1回ニュース・博識甲子園」、大会をより深く解説する「JQSクイズ情報局」も配信中です。

 

【↓↓ご覧になりたい方は↓↓】

 

 

 


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